くろねこのぶらり島歩き

白い朝の海。

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3年前の梅雨の最中の6月に、山口県柳井市沖に浮かぶ平郡島を訪れたのはまだ朝早い日の事。
梅雨の早朝だからだったのかどうか、本土の柳井港を出港してしばらくすると、
フェリーから見る海の眺めは辺り一面真っ白になっていた。

瀬戸内海のこの辺りには平群島の他にもいくつか島があり、
晴れていればそれらの島々が彼方に見える中をフェリーが進んで行くはずだと思うが、
見渡してみてもうっすら見えるのは比較的大きな周防大島と本土の山々だけ。

その白い世界の中、所々に小さな漁船がプカプカ浮いて漁をしている様子が見えた。

こちらは大きなフェリーなので、真っ白で周りに何も見えなくても不安感の様なものは無いが、
ひとりで小さな漁船に乗り、あたり一面真っ白に見える海の上にポツンといるというのは、
どんな気分がするものなのだろうかと、レンズ越しに浮かぶ漁船を見ていてふと思ったものだ。

10年、20年と、この海で仕事を続けている漁師の人たちにとっては、
こんな真っ白な朝の海も、よくあるごくあたりまえの海の顔のひとつでしかないのかもしれない。
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# by shimakuroburari | 2017-05-22 08:21 | 平郡島 | Comments(0)

海沿いの家。

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住むなら広い海の見えるところがいいですか? それとも森と川のある山里がいいですか?

良く聞かれる質問だけど、これに答える時はずいぶん迷ったあげく、
夏なら海の見えるところ、春や秋なら自然の変化が楽しめる山里がいい、と、
きっちり季節で分けれるワケではないが、だいたいそう答えている。

さて、その夏の海の見えるところだが、理想を言えば高台でない方がいい。
小さくていいから平屋建てで、家の前にある小さな庭の前を走る小道を挟んですぐ海があり、
天気のいい日は縁側に寝転んで青空と海を眺めてウトウト昼寝を楽しみ、
夜には庭沿いに海と満天の星を眺められる。そんな夏が過ごせたらもう言うことは無い。

そう思っていたら、この3月訪れた広島市沖の似島で理想的な家を見かけた。
フェリーの着いた集落から山を越えてダラダラ道を下り海に突き当たったところ、
そこにちいさな平屋建ての家がポツンと1軒だけ建っていて、
表に回ると垣根の無い庭があり、すぐ前の道路をはさんで防波堤と広い海がある。

まさに理想的で、ここに住んでいる人はこの環境をどう思っているか知らないが、
ああ、真夏になったらここに住んで1日中ぼ~っとのんびり過ごしたい、と、心から思った。
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# by shimakuroburari | 2017-05-15 08:19 | 似島 | Comments(0)

なつかしい机。

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この3月。久しぶりの島巡りで訪れた広島市沖の似島を歩いていた時に、
道の片隅で見かけたのがこの小さな机。
分かる人には分かるこの形。
たとえば自分にとっては、小学校や中学校の教室で使っていた1人用の机。
椅子も確かお揃いのデザインだった。
両脇の横に掛けるところが着いていて、天板の角が丸くなっているこの形の机は、
自分が小学校の中学年あたりから一斉にこれに変わったという覚えがある。
それまでは机の天板が上に開いて中にモノが入れられるタイプだった様な気がする。
もしかしたら横長にくっついていて2人用になっていたかもしれない。

その懐かしい机を島の道端で見かけるとは思いもよらせなかったが、
久しぶりに見るその懐かしい机は記憶の中のそれよりずっとずっと小さくて、
こんな小さな机で授業を受けていたのか、と、少し驚いた。

さて、この机、ここに置かれるまでどんな子供たちが使い継いで来たのだろうか。
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# by shimakuroburari | 2017-05-10 07:15 | 似島 | Comments(0)

フェリーで島へ。

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あくまでも持論だけど、島を訪れるならフェリーに限る、と思っている。
昨今は瀬戸内海もどんどん島をつなぐ橋が造られていき、
以前渡った時にはフェリーだったのに、再度訪ねたら橋で繋がっていた、
なんてことはもう当たり前のようになってきた。

だけど自分としては、あの港でフェリーを待つ時間と、
自分が乗るフェリーが近づいて来るあのワクワクする時間や、
フェリーの中で流れて行く海の景色を眺めながら、
着いたらどこへ行こうか考えたり、いよいよ接岸する時や島へ上陸するあの瞬間こそ、
島巡りの数ある醍醐味のひとつなんだと思っているから、
橋を車で渡って、はい到着。なんて島巡りにどうしても納得がいかないのだ。

とはいえ、便利になったのも確かで、
以前ならフェリーや高速艇を乗り換えてなくてはならないため、
日帰りだとどうしてもかなりハードなスケジュールになってしまう島に、
橋を使って直接繋がる港までフェリーを乗り換える事無く行けるおかげで、
余裕で日帰り出来るようになったのも確かだと認めざるを得ない。

それでもやっぱり島を訪れるならフェリーに限る、という持論は捨てられず、
またいつものようにフェリーの時刻表を睨みつつ、
乗り換えのタイミングを計算している自分がいたりするのだ。
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# by shimakuroburari | 2017-04-28 07:00 | その他 | Comments(0)

引退。

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先日、とあるところでふと新聞を見ていて気になる記事を見つけた。

山口県上関町の沖にある祝島と本土を結んでいた客船の「いわい」が、15日で引退する。
祝島はいずれはぜひ渡ってみたい島で、上関の長島を訪れた時に、
そこの四代地区の港を出港する「いわい」の姿を写真に撮った事があり、
その写真を見るたびに、これに乗って祝島を目指している自身を想像していた。

今回、その「いわい」が引退するという記事を見て、
ついにこれに乗って祝島に行けなかった事を残念に思うとともに、
今までお疲れさまでしたという思いもある。

記事によると、最初は1992年から広島県の因島と三原を結ぶ航路を走っていて、
航路再編のリタイヤ後、1999年に祝島と山口県の柳井を結ぶ航路に再デビューしたという。
今後は業者を通じてミャンマーに引き渡されるという事で、
祝島へ向かう航路は残念ながら引退する事になってしまったが、
今度は遥か海の向こうで、元気に波を切り走る美しい姿が見られることになるだろう。
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# by shimakuroburari | 2017-04-17 07:13 | 上関・長島 | Comments(0)